2019.8

 

 

皆さん・・この夏も元気に過ごしておりますか?

 

長かった梅雨の後の猛暑・・猛暑・・そして台風。

でも、文字通りの季節の移ろいでしょうか?

 

私は、岩手に帰省しておりましたが・・行く前は午前中は何とかエアコンに頼らずにいたのですが、

帰省の後はもう我慢が効かなくなりました。

同じ位の気温でも湿度が低いと身体がとっても楽でした。

もう、多湿に耐えられません。

 

まぁ・・もう8月も下旬に差し掛かろうとしている時期です。

もうちょい辛抱ですね。

 

 

今回は「初秋」の風を感じて貰えるように「萩」をテーマにしました。

「万葉集」の中から、一首を色紙に書いてみました。

作者は「大伴家持」です。

万葉集の歌の中でも「萩」を題材にしたものは142首で最多だそうです。

しかもそのほとんどが詠み人しらずの歌だそうです。

いかに「萩」という花が庶民の生活に溶け込んでいたかがわかります。

 

制作手順です。

色紙を用意します。

ドーサ引き・・の色紙が扱いやすいです。

縦位置に置き、萩の茎を渋めの緑(黄緑に少し黒を混ぜる)で上から風に流れているようにたらし描きます。

次にマメ科の花なので丸めに葉っぱを描きます。

3枚で一つ・・として描くとわかりやすいでしょう。

花はピンクと薄紫の2色で同じように丸めにちょんちょんと描き入れます。

乾いたら「白露」をたらし込みの要領で大きめに青ベースで書き、乾かないうちに黄緑・ピンク・を落とします。

隣に「珠と見るまで置きける」を墨色で細目に中心がずれないように書きます。

右に少し大きめに「さ男鹿の 朝立つ野辺の 秋萩に」を縦に長く書きます。

最後に黄色・ピンク・空色で筆しぶきを飛ばして完成です。

 

まっすぐに書くのが今回のポイントです。

ドーサが引いてあるので、軽く鉛筆で中央ラインを引いても後から消しゴムで消せます。

 

「朝霧の立ち込める野辺に影絵のように男鹿の姿が浮かぶ。

 手前の萩は一瞬、白珠(真珠)かと見まがうほどに

 美しい白露に光っている。」・・・という意。

 

少しでも初秋の風を感じて頂ければ嬉しいです。

 

次回の挨拶は「やっと涼しくなりましたね・・」から始まりたいものです。

 

ではもう少し、体調に気をつけながら残暑を乗り切りましょう。

 

 

  さとだて